こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。
歯列矯正において、近年ではマウスピースを用いた方法が主流となりつつありますが、マウスピース矯正にはさまざまなブランドがあり、その中でもインビザラインは多くの臨床実績をもちます。
今回は、インビザライン矯正におけるアタッチメント装着の役割や装着期間について詳しく解説します。
目次
インビザラインのアタッチメントとは
インビザラインは、自身の口内データに基づいて透明のマウスピースが製作され、ほぼ一日中装着することで歯並びを改善できます。ワイヤー矯正との違いは、マウスピースが透明なので装着していても目立ちにくい、場面に応じて外すこともできる、通院回数が少なくて済むなどのメリットがあります。
インビザラインは、大きく分けて以下の3つの種類があります。
・さまざまな歯並びに対応する「インビザライン」
・前歯のみ矯正可能な「インビザラインGo」
・6歳から始められるこども用矯正「インビザラインファースト」
矯正治療の期間中に、アタッチメントとよばれるプラスチック器具を歯に装着することがあります。アタッチメントの装着は、主に矯正治療を早く終わらせるために行われます。
そもそもマウスピース矯正では、全体の歯にある程度均等に力が加わるため、大きく動かしたい歯へ重点的に力をかけることが難しいとされているのです。そのため、矯正治療の期間は長くなりがちですが、特に力をかけたい歯にアタッチメントを装着すれば、マウスピースとの密着性が高まり、その歯を大きく移動させることができます。
なお、アタッチメントは、歯に近い色味で小さく、目立ちにくい設計がされています。アタッチメントにおいても、マウスピース矯正のメリットをなくさない仕様といえるでしょう。
インビザラインのアタッチメントの種類
インビザラインのアタッチメントには、どのような種類があるのでしょうか。
インビザラインのアタッチメントには、大きく分けて通常アタッチメントと最適アタッチメントの2種類があります。
通常アタッチメントは、医師が必要性に応じて、位置、数、形を決めて装着するものです。
最適アタッチメントは、専用のソフトウェアを用いた治療シミュレーションによって計画され、ご自身に適したアタッチメントを装着します。最適アタッチメントには複数の種類があります。以下にまとめてみました。
<最適アタッチメントの種類>
オープンバイト用最適アタッチメント | 上の前歯4本に適用されるアタッチメントです。オープンバイト=開口であり、奥歯を噛み合わせた際に前歯が閉じずに、すき間ができる状態を改善する効果があります。 |
ディープバイト用最適アタッチメント | 下の前歯4本に適用されるアタッチメントです。ディープバイト=過蓋咬合(かがいこうごう)といい、噛み合わせが深い不正咬合状態を改善する効果があります。 |
ルートコントロール用最適アタッチメント | 歯のすき間があるところなどに適用されるアタッチメントです。ルート=根であり、歯根を動かすために設置されます。 |
回転用最適アタッチメント | ねじれている犬歯や小臼歯などに適用されるアタッチメントです。歯を回転させて、正しい向きに揃えます。 |
アンカレッジ用最適アタッチメント | 第一小臼歯(犬歯の隣の奥歯)に適用されるアタッチメントです。顎が小さく歯を動かすスペースがない場合、抜歯してスペースを作ります。できたスペースへ歯を動かす際に効果があります。 |
上記のように、最適アタッチメントは5種類あります。ソフトウェアによるシミュレーション後、医師の確認が済めば、アタッチメントが製作されて装着されます。
インビザラインのアタッチメントを付けるタイミング
矯正治療前の歯並びによって、使われるアタッチメントも異なることがお分かりいただけたかと思います。では、インビザラインのアタッチメントはどのタイミングで装着されるのでしょうか。
具体的なタイミングは歯科医院によって異なりますが、だいたいマウスピース矯正開始1か月後から装着することが多いでしょう。矯正開始から期間があく理由は、マウスピースの装着感に慣れてもらうためです。
アタッチメントの装着を開始したら、歯の動きに合わせて通院時に脱着が繰り返されます。
インビザラインのアタッチメントはいつまで付けるのか
矯正治療開始1か月後あたりからアタッチメントが装着されることが多いといわれていますが、外れるタイミングはいつなのでしょうか。
インビザラインのアタッチメントは、治療の進み具合によって装着する場所や数は変わりますが、基本的に矯正治療が完了するまで装着されます。ご自身で外すことはできないため、治療中は歯に装着されている状態です。
インビザラインはアタッチメントなしでは治療できない?
インビザラインによるマウスピース矯正において、アタッチメント装着なしでの治療は不可能ではありません。
多くのケースでアタッチメントを装着している理由は、歯の移動をコントロールして、治療期間を短縮させるためにあります。
アタッチメントを装着しない場合、歯が期待どおりの動きをしない可能性が増えますが、どうしてもアタッチメントの装着を望まないのであれば、治療前に医師に相談して、治療計画に反映してもらいましょう。
アタッチメントに関するよくある質問
インビザラインによる矯正治療におけるアタッチメント装着について説明しました。
ここからは、アタッチメントに関するよくある質問を、4つご紹介します。
アタッチメントが外れてしまったら
アタッチメントが外れてしまった場合は、通っている歯科医院へ相談して、再装着してもらいましょう。アタッチメントが外れてもすぐに支障が出るわけではありませんが、時間が経ってしまうと歯が動きにくい期間も延びることになります。早めに歯科医院に相談しましょう。
アタッチメントは痛いのか
アタッチメント装着は、歯とマウスピースの密着度があがり、歯に大きな力がかかるため、痛みが増える方が多いようです。日が経つにつれて痛みに慣れますが、装着後数日は痛みが強く出ることもあるため、我慢できない場合は痛み止めを処方してもらいましょう。
アタッチメントは目立つのか
アタッチメントは、歯に近い色味のため目立ちにくいとされます。
ただし、コーヒーなどの飲料物により着色してしまうことがあるため、着色しやすい食べ物、飲み物や生活習慣について事前に把握しておきましょう。
アタッチメント装着時にホワイトニングは可能か
アタッチメント装着時にホワイトニング治療を行うことは可能です。
ただし、装着部のみ色ムラができてしまう可能性があるため、矯正治療の前後でホワイトニングすることをおすすめします。
まとめ
この記事では、インビザラインアタッチメントの概要、種類、脱着期間、よくある質問などについて説明しました。インビザラインアタッチメントには5種類あり、それぞれ特徴が異なるため、事前にご自身がつけるアタッチメントについて把握しておくことが大切です。
インビザラインのアタッチメントについてご相談がある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。