こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。
「歯並びと一緒に歯の色も白くしたい」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。歯並びとホワイトニングの治療を同時に行えば、理想の口元により早く近付くことができるため、希望する方は少なくありません。
そこで今回は、インビザラインの治療中にホワイトニングは可能なのか、インビザラインの治療中にホワイトニングする際の注意点を解説します。
目次
インビザラインとは?
インビザラインとは、数あるマウスピース矯正ブランドの一つです。アメリカのアライン・テクノロジー社が提供するマウスピース矯正で、世界100か国以上の国で提供されており、1,400万人以上の方が治療を受けています(2022年9月時点)。
日本でも多くの歯科医院が取り扱っているため「マウスピース矯正=インビザライン」とイメージされる方も多いのではないでしょうか。
インビザラインで使用するマウスピースは、一人ひとりの歯並びに合わせたオーダーメイド製です。初回の歯型採取で、治療完了までのマウスピースをすべて作成します。そのため、頻繁に歯型を採取することはありません。
1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して歯を移動させますが、1枚あたりの移動量は0.25mmとわずかであるため、痛みが少なく、違和感なく治療できます。また、インビザラインのマウスピースは厚みが0.5㎜ほどです。薄いため目立ちにくく、発音に支障を及ぼす心配が少ないため、周囲に気付かれにくい点もメリットといえるでしょう。
ホワイト二ングとは?
ホワイトニングは、生まれつきや加齢による歯の黄ばみ、喫煙・飲食物の影響による歯の着色を薬剤で白くする治療です。ホワイトニングの薬剤が歯の黄ばみやくすみを分解して、本来の歯の色味から白くしていきます。
ただし、ホワイトニングの薬剤は濃度が高いため、歯科医院でしか取り扱いしていません。
ホワイトニングの種類には、大きくわけて以下の3つですす。
・オフィスホワイトニング
・ホームホワイトニング
・デュアルホワイトニング
以下に詳しく解説していきます。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニング方法です。来院から2時間前後で白い歯が手に入ります。
高濃度のホワイトニング薬剤を使用するため、すべての工程を歯科医師・歯科衛生士が行います。そのため、自身で薬剤を取り扱う必要がなく、安心して施術を受けることができるでしょう。漂白効果が高いため、1回の施術で白さを実感できますが、納得いく白さまで到達していない場合は、施術を複数回行う必要があります。
オフィスホワイトニングは短時間で歯を白くできるため、大切な予定まで時間がなく、早く歯を白くしたい方におすすめの方法です。
ただし、ホワイトニングの持続期間は3〜6か月と短いため、デメリットといえるでしょう。白さを持続させたい場合は、定期的に歯科医院で「再ホワイトニング」が必要です。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、マウスピースを使用して、歯科医師・歯科衛生士の指示のもと自宅で行うホワイトニング方法です。ホワイトニング薬剤をマウスピースに塗布して、指定された時間に装着することで歯を白くしていきます。自宅で行うため自由度は高いですが、自己管理が必要です。
オフィスホワイトニングと比較して薬剤の濃度が低く、2〜3週間ほどかけて緩やかに変化するという特徴があります。
ホワイトニングの持続期間は、オフィスホワイトニングと比較すると長く、半年〜1年です。また、再ホワイトニングの際にマウスピースが合っていれば、薬剤の購入費用だけでホワイトニングできます。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを並行して行うホワイトニング方法です。オフィスホワイトニングの即効性と、ホームホワイトニングの持続性を得ることができるメリットがあります。
費用は高額ですが、安定して白い歯を保ちたい方におすすめのホワイトニング方法です。歯科医院によっては、セット割引を行なっている場合もあります。
インビザライン治療中にホワイトニングはできる?
結論から述べると、インビザラインの治療中にホワイトニングはできます。インビザラインは、マウスピース矯正であるため取り外すことができます。取り外すことで、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングのどちらのホワイトニングも行うことが可能です。
一方、ワイヤー矯正は固定式であるため、ホームホワイトニングは適応外です。オフィスホワイトニングは可能ですが、装置が付いているため色むらが起こるリスクがあります。ホームホワイトニングを選択した場合、インビザラインのマウスピースを使用してホワイトニングすることも可能です。
インビザライン治療中にホワイトニングも行いたい場合は、歯科医師に相談してみましょう。
インビザライン治療中にホワイトニングができる時期
インビザライン治療中にホワイトニングをすることは可能ですが、インビザラインとホワイトニングの並行治療は推奨しない歯科医院が多いでしょう。多くの場合、歯並びが整ったインビザライン治療後のホワイトニングを推奨しています。
インビザラインは痛みなどの刺激が少なく、トラブルが起きにくい治療法です。
しかし、インビザラインとホワイトニングの並行治療中に痛みなどのトラブルが起きると、原因の特定が難しくなるケースがあります。リスク回避のためにも、ホワイトニングはインビザライン治療前・治療後の施術がおすすめです。
インビザライン治療中にホワイトニングを希望する場合は、歯の移動がある程度済んだ状態でホワイトニングを行うといいでしょう。
インビザライン治療中にホワイトニングをする際の注意点
インビザライン治療中にどうしてもホワイトニングをしたい場合、どのような注意点があるのでしょうか。
インビザライン治療中にホワイトニングをする際の注意点は、以下の5つです。
・知覚過敏の症状が現れやすい
・インビザライン完了時に色むらが出やすい
・痛みなどのトラブルが起きやすい
・ホワイトニングの薬剤が均等に行き渡りにくい
・アタッチメント部分が邪魔になる
以下に解説していきます。
知覚過敏の症状が現れやすい
インビザラインの治療中は、歯を移動させているため歯と歯茎との間にすき間があきます。もともとは歯茎に覆われている部分のため、刺激に対して敏感です。ホワイトニングを同時に行った際に、薬剤が歯と歯茎との隙間に入り込んでしまうと知覚過敏を起こす原因になります。
ふだんから知覚過敏の症状がある方はリスクが高いため、注意する必要があるでしょう。
インビザライン完了時に色むらが出やすい
インビザラインをはじめ、矯正治療は歯を動かして歯並び・噛み合わせを整えます。
歯と歯が重なり合う歯並びの方は、ホワイトニングの薬剤を均一に塗布することが難しいです。そのため、インビザライン治療中にホワイトニングを行うと、治療後に重なり合ってホワイトニングできなかった部分が色むらとして現れます。
痛みなどのトラブルが起きやすい
インビザラインは、ワイヤー矯正と比較して矯正力が強くないため、刺激が少なく痛みが出にくい矯正法です。
しかし、何もしていない状態と比較すると、歯に力が加わっているため、刺激に対して敏感な状態になります。インビザラインの矯正力とホワイトニング薬剤の刺激が同時に加わることで、痛みなどのトラブルが起きるリスクは高くなるでしょう。
万が一、痛みが出た場合は、ホワイトニング薬剤の使用を中断して様子をみます。
ホワイトニングの薬剤が均等に行き渡りにくい
インビザラインとホームホワイトニングを並行治療する場合では、インビザラインのマウスピースを利用してホワイトニングすることが多いです。
しかし、インビザラインのマウスピースは歯を移動させるために作られているので、部位によって歯への密着度が異なります。均一に薬剤を塗布したつもりでも、マウスピースの密着度の違いから部位によって薬剤がしっかりと歯に塗布できないリスクがあります。また、マウスピースの辺縁からホワイトニング薬剤が漏れて歯茎に付着すると、痛みなど炎症の原因にもなるでしょう。
アタッチメント部分が邪魔になる
インビザライン矯正では、歯を部分的に大きく動かしたい場合「アタッチメント」と呼ばれるボタンのような装置を歯の表面に接着します。
アタッチメントを接着した状態でホワイトニングすると、アタッチメント部分は薬剤が浸透しません。アタッチメント部分だけホワイトニングされていない状態であるため、除去した際に色むらが起こるリスクが高いです。色むらが目立つ場合、再ホワイトニングを行なって修正する必要があります。
まとめ
インビザライン治療中にホワイトニングをすることは可能です。
しかし、多くの歯科医院では、インビザライン治療後の保定期間に入ってからのホワイトニングを推奨しています。インビザラインの治療中は、歯が刺激に対して敏感な状態です。ホワイトニングを行うと、知覚過敏や痛みなどのトラブルが起こりやすくなります。また、アタッチメントや歯が重なっている部分はホワイトニング薬剤を塗布できないため「色むら」として現れるリスクが高いです。インビザラインとホワイトニングを同時に希望する場合は、歯科医師に相談して意見を聞くことをおすすめします。
インビザラインやホワイトニングについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。