こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。
ノンクラスプデンチャーとは、金属のバネを使用せずに作られた入れ歯のことです。バネがないため目立ちにくいことはもちろん、薄くて軽いため装着時の違和感や不快感を軽減できるというメリットもあります。
では、ノンクラスプデンチャーの費用はどれくらいなのでしょうか。
今回は、ノンクラスプデンチャーの費用やメリット・デメリット、寿命、長持ちさせる方法などについて解説します。入れ歯を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ノンクラスプデンチャーとは
ノンクラスプデンチャーとは、金属のバネがついていない入れ歯のことです。
保険が適用される部分入れ歯の場合、金属のバネを歯に引っかけて固定しますが、ノンクラスプデンチャーでは引っかける部分に歯ぐきに似た色の樹脂を使用します。そのため、金属製のバネがついた入れ歯に比べて目立ちにくいのが特徴です。
また、ノンクラスプデンチャーは通常の入れ歯よりもフィット性が高く、装着時の違和感が少ないといわれています。そのため、初めて入れ歯を作られる方や通常の入れ歯の違和感に悩んでいる方に選ばれる傾向があります。
ただし、歯の欠損の度合いや噛み合わせの状態によっては適応にならない場合もありますので、まずは歯科医院へご相談ください。
ノンクラスプデンチャーの費用
ノンクラスプデンチャーは保険が適用されません。自費診療となるため、保険適用の入れ歯に比べて費用は高額になります。
費用は欠損した歯の本数や口腔内の状態によっても異なりますが、10万〜55万円程度が目安です。また、歯科医院によっても費用は異なりますので、詳しくは治療を受ける歯科医院で確認してください。
なお、磁石の力で装着するマグネットデンチャーは2021年9月より保険が適用されるようになっています。
ノンクラスプデンチャーのメリット・デメリット
ここからは、ノンクラスプデンチャーのメリット・デメリットについて解説します。
ノンクラスプデンチャーのメリット
ノンクラスプデンチャーのメリットは、以下の通りです。
自然な見た目で気付かれにくい
ノンクラスプデンチャーは保険適用の入れ歯のように金属のバネを使用しません。そのため、自然な見た目で周囲に気付かれにくいことがメリットといえます。そのため、人と会話する機会が多い方や人目につきやすい部分の歯が欠損した方などに選ばれる傾向があります。
薄くて軽い
ノンクラスプデンチャーは保険適用の入れ歯に比べて薄くて軽いため、装着時の違和感や噛みにくさ、話しにくさを軽減できるというメリットがあります。
会話や食事は毎日の生活にかかわることです。装着時の違和感や不快感を解消できることは生活の豊かさにも直結するでしょう。
残存歯への負担が少ない
保険適用の部分入れ歯の場合、金属のバネを歯に引っかけて固定します。そのため、残存歯に負担がかかって、歯がぐらついたり脱落したりすることもあります。
それに対してノンクラスプデンチャーは金属のバネを使用せず、歯ぐきのような色をした樹脂で歯ぐきを覆って固定します。そのため、周囲の歯への負担が少なく、残存歯を長持ちさせることができるのです。
金属アレルギーの方でも使用できる
ノンクラスプデンチャーは、金属のバネを使用しません。そのため、金属アレルギーの方でも使用が可能です。
ノンクラスプデンチャーのデメリット
ノンクラスプデンチャーのデメリットは、以下の通りです。
寿命が短い
ノンクラスプデンチャーは、3〜5年程度で寿命を迎えることが一般的です。寿命を迎えると当然作り直しが必要になるため、経済的な負担も大きくなります。ほかの入れ歯も同様ですが、将来的にかかる費用についても考慮したうえで予算に合ったものを選ぶことが大切です。
修理に時間がかかる
ノンクラスプデンチャーは特殊な樹脂を使用して作られています。万が一破損した場合には、歯科技工士などに修理を依頼する必要があります。そのため、修理に時間がかかるのです。
適応症例が限られる
ノンクラスプデンチャーは、すべての症例に適応となるわけではありません。欠損した歯の本数や状態によっては適応外となることもあります。ノンクラスプデンチャーでの治療を検討している方は、適応の可否を歯科医院で確認する必要があります。
ノンクラスプデンチャーの寿命
先にも述べた通り、ノンクラスプデンチャーの寿命は短いです。お口の中の状態やお手入れの状態などにもよりますが、3〜5年程度で寿命を迎えるといわれています。しっかりとメンテナンスをすれば、それ以上に使用できることもあるでしょう。
ノンクラスプデンチャーが寿命を迎えたら作り直しが必要になります。その際に、費用がかかるという点も理解しておきましょう。
ノンクラスプデンチャーを長持ちさせる方法
ノンクラスプデンチャーをより長く使い続けるためには、以下のようなことに気をつけることが大切です。
しっかりとお手入れをする
ノンクラスプデンチャーを長く使い続けるためには、しっかりとお手入れをすることが重要です。
ノンクラスプデンチャーに用いられる樹脂素材はやわらかく、傷がつきやすいです。そのため、お手入れをする際には硬いブラシではなく、やわらかいブラシで清掃する必要があります。
ポリアミド系の樹脂の場合には、スポンジブラシや綿棒を使用するとよいでしょう。また、研磨剤が含まれている歯磨き粉を使用して磨くと傷がつく可能性があるため避けてください。
適切に保管する
ノンクラスプデンチャーを長く使い続けるためには、適切に保管することも大切です。ノンクラスプデンチャーを保管する際には、入れ歯洗浄剤の中に入れておくようにしましょう。洗浄剤が入っていない水に浸けたままにするとカビが繁殖する恐れがあるため注意が必要です。
また、アルカリ性の入れ歯洗浄剤に浸けると、変色したりヒビが入ったりすることがあるため避けてください。ノンクラスプデンチャーは強い衝撃に弱い性質がありますので、あやまって落としたり踏んだりしないように気をつけましょう。
定期的にメンテナンスを受ける
自宅でのケアはもちろんですが、定期的に歯科医院でチェックやメンテナンスを受けることも大切です。軽度のゆがみや破損などは患者さん自身で気づかないこともありますので、歯科医師にチェックしてもらってください。
なお、装着時に違和感や不快感を覚える場合には、早めに歯科医師に相談しましょう。
ノンクラスプデンチャーの注意点
ノンクラスプデンチャーを使用するにあたって注意すべき点がいくつかあります。以下では、3つの注意点について解説します。
入れ歯が動きやすい
ノンクラスプデンチャーは、柔軟性のある特殊な樹脂でつくられています。そのため、動きやすく、支える歯や歯肉、骨などに負担がかかる可能性がある点には注意が必要です。
歯科医院によっては、金属やシリコンなどを追加することで安定性を向上させることもあります。
衝撃が加わると割れることがある
目立ちにくく、快適性にも優れたノンクラスプデンチャーですが、衝撃には弱いという特性があります。普段使用するなかで破損することはほとんどありませんが、強い衝撃が加わると割れることがあるため注意しましょう。
なお、軽度の破損は患者さん自身でも気づけないことがありますので、定期的に歯科医院でチェックを受けることも重要です。
保険が適用されない
ノンクラスプデンチャーは審美性や快適性を重視した装具ですので、保険適用外の自由診療となります。保険適用の入れ歯よりも費用が高くなる点や歯科医院によって費用が異なる点については注意が必要です。
また、数年で作り変えが必要になりますので将来的な経済負担についても考慮することが大切です。治療を受ける際には、治療内容や素材、費用などについて事前にしっかりと確認しましょう。
まとめ
ノンクラスプデンチャーは金属を使用しない入れ歯で、審美性と快適性を兼ね備えています。
費用は10万〜55万円程度で、保険が適用される入れ歯に比べて高額です。寿命は2〜3年程度と短く、寿命を迎えたら作り直しが必要となるため、将来的な経済負担も考慮したうえで検討する必要があるでしょう。
ノンクラスプデンチャーを長持ちさせるためには、しっかりとお手入れをすることと、定期的にメンテナンスを受けることが大切です。ノンクラスプデンチャーについて気になることや不安に思うことがある方は、歯科医院で相談してください。
入れ歯を検討されている方は、島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では入れ歯や矯正治療、小児矯正など、さまざまな診療を行っています。当院のホームページはこちら、予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご覧ください。