こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。
歯科衛生士と聞くと女性が多いイメージがあるかもしれません。
しかし、男性で歯科衛生士として働きたいと考える方もいるでしょう。男性が歯科衛生士として働く場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
本記事では、男性でも歯科衛生士になれるのかどうかについて詳しく解説します。また、男性が歯科衛生士として働くことで得られるメリットもご紹介するため、歯科衛生士として働くことを検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
男性でも歯科衛生士になれる?
男性の歯科衛生士に出会ったことがないため、男性は歯科衛生士になれないのではないかと思っている方がいるかもしれません。結論からお伝えすると、男性でも歯科衛生士になれます。
歯科衛生士になるためには、高等学校を卒業した後に歯科衛生士養成機関で学び、国家試験に合格する必要があります。国家資格を取得できれば、男女関係なく歯科衛生士になれるということです。
また、日本歯科衛生士会の歯科衛生士の勤務実態調査報告書を見ると、歯科衛生士として働く方の男女比は女性が99%、男性が0.4%とされています。つまり、かなり少人数ではありますが、男性の歯科衛生士もいるということです。
参照元:公益社団法人 日本歯科衛生士会「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」
男性の歯科衛生士が少ない理由
日本に初めて男性の歯科衛生士が誕生したのは、2012年とされています。それまでは男性の歯科衛生士は存在していませんでした。
男性の歯科衛生士がいなかった理由には、法律が深く関係しています。歯科衛生士の規則などが記されている歯科衛生士法は1948年6月25日に交付され、1955年に法改正が行われました。
このときの改正で、これまで書かれてはいなかった性別を限局する表記が強調されるようになったのです。
具体的には、1995年時の法改正において歯科衛生士とは「厚生労働大臣の免許を受けて、歯科医師の指導の下に、歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする女子をいう。」とされていました。
女子という表記があったために、歯科衛生士は女性が就く職業というイメージが強く根付いたと考えられます。男性が歯科衛生士になるという選択肢がそもそも浮かばなかった可能性があるのです。
2012年に男女雇用機会均等法が改正された結果、男性の歯科衛生士が日本で初めて誕生し、これを契機に歯科衛生士法も改善されました。2014年には、女子という表記は「者」に変更されています。
女性の仕事として捉えられていた看護師も、男性看護師の誕生を機にどんどん男性看護師が増えています。男性看護師が珍しい、というイメージをお持ちの方は、現在では少ないのではないでしょうか。
看護師と同様に、今後は男性歯科衛生士も少しずつ増えていくのではないかと考えられています。
男性が歯科衛生士として働くメリットとは?
男性が歯科衛生士として働くメリットは数多くあります。詳しく確認しましょう。
収入が安定する
歯科衛生士は医療職のため、突然廃業になることが少なく収入が安定している点が特徴です。また、仮に廃業になったとしても、働ける場所は豊富にあります。
令和元年10月1日時点の全国の歯科数は 179,416 施設とされています。就職先が多くあるため、長く働き続けられるでしょう。安定した収入を得続けられることは大きなメリットです。
女性にできない仕事ができる
最大のメリットは、歯科医師からのニーズが高いという点です。力仕事ができることは、男性歯科衛生士のニーズが高まる理由でしょう。
女性が多い歯科業界では、カルテや物資の搬入などの力仕事は、歯科医師が1人で行うケースが少なくありません。特に女性の場合、妊娠によって力仕事を受けられなくなることがあります。
女性には頼みづらい仕事を頼めるので、男性歯科医師たちから男性歯科衛生士が求められているのです。
男性に処置してほしい人もいる
歯科にかかる患者さまの中には「女性には悩みを話しにくい」「女性だと緊張する」「女性に汚い口の中を見せたくない」などの理由によって、男性の歯科衛生士を希望する方もいます。
男性の歯科衛生士がいれば、こういった女性が苦手な患者さまの来院動機になるでしょう。男性歯科医衛生士も、指名があるとやりがいを感じられます。
求人数が豊富で長く働ける
女性は、結婚や出産などのライフスタイルの変化によって早期に退職する人や、長期的に休業する人が少なくありません。
しかし、男性は結婚や出産などの影響を受けにくいでしょう。多くの歯科医院が長期的に働ける人材を求めているため、結婚や出産に左右されずに長期的に働ける男性歯科医衛生士の需要は高いのです。
キャリアアップが見込める
男性に限りませんが、歯科衛生士はキャリアアップできる職業です。各分野において、より専門的な知識を身につけることができれば、認定歯科衛生士になることが可能です。
仕事の幅が広がれば、より楽しく働き続けられるでしょう。
男性歯科衛生士として働くデメリットとは?
男性が歯科衛生士として働く場合はデメリットもあります。歯科衛生士として働きたい男性は、デメリットも把握しておきましょう。
収入が低い
歯科衛生士は男女問わずに収入が低い職業といわれています。歯科衛生士の平均年収は300~400万円とされ、国家資格が必要な医療職と考えると決して高いとはいえません。
実際に、歯科衛生士の給料に満足している人は4割程度といわれています。
ただし、働ける場所が多くあり、収入は安定するため満足している人も一定数います。
処置を断られることがある
男性歯科衛生士を希望する方がいる一方で、やはり歯科衛生士=女性というイメージを持つ方が現状では多いです。女性の歯科衛生士を希望する方も少なくありません。
そのため、男性であるがゆえに処置を断られることもあるでしょう。
男性歯科衛生士の勤務先
男性の歯科衛生士も、女性と同じように歯科医院や病院、大学病院、診療所で働いています。もっとも男性が多く働いていると推測されているのが、歯科衛生士教育養成機関です。
ちなみに、歯科衛生士として企業や社会福祉施設、地域包括支援センターで働いている男性はあまり多くいません。もちろん働けないわけではありませんが、まだまだ女性歯科衛生士が多いです。
男性歯科衛生士が徐々に増えてきている現況を踏まえると、今後さまざまな場所で女性と同様に活躍できるようになるでしょう。
まとめ
過去、法律の影響もあり、男性の歯科衛生士はいませんでした。2012年に男性の歯科衛生士が誕生したことで法改正もなされ、今では男性の歯科衛生士も増えてきています。
まだまだ人数は少ないものの、男性も就業できる職業であり、看護師のように今後は男性もどんどん増えてくると予想されています。
さまざまな理由から、男性歯科衛生士の需要が高まっています。結婚や妊娠・出産の影響を受けにくく、長く働きやすい男性は、どのような職場でも需要があるのです。
将来性を踏まえたうえで歯科業界で働きたいと考える男性は、歯科衛生士の資格取得を検討してはいかがでしょうか。なお、当院では歯科衛生士を募集しています。
院内見学も行っておりますので、気になる方は島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。