こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。
ワイヤー矯正は、20世紀ごろから行われている歴史のある矯正治療です。適応症例も非常に多く、日本の歯科矯正治療では、最も活用されているメジャーな矯正治療と言えるでしょう。ワイヤー矯正を検討する際に、多くの方が気になるのは費用です。
本記事では、ワイヤー矯正の費用相場について詳しく解説します。また、保険は適用されるのか、費用は抑えられるのかなども解説するため、ワイヤー矯正の費用が気になる方は、参考にしてみてください。
目次
ワイヤー矯正の費用相場
ワイヤー矯正の費用の相場は、30万~170万円程度とされています。ワイヤーを表に通すか裏に通すか、何本の歯にワイヤーを通すかなど、方法や矯正範囲によって費用は大きく変わるでしょう。
あくまで相場として捉え、ご自身の場合にかかる実際の金額については、治療を受ける歯科医院へ確認しましょう。矯正費用にプラスして、カウンセリング費用や検査費用、アフターケアの費用が加算されることもあります。
ワイヤー矯正の費用の内訳
どの過程にどれくらいの費用がかかるのかを知っておくことで、予算を立てる際にも役立つかもしれません。ここでは、ワイヤー矯正にかかる費用の内訳について解説します。
カウンセリング料
矯正治療を始める前にカウンセリングを受けることで、ワイヤー矯正の費用や進め方、メリット・デメリットなど、治療について詳しく知れます。カウンセリングは、無料で受けられることもあれば、5,000円ほどかかることもあります。
矯正治療は短くても数か月、長いと3年ほどかかります。治療を始める前に、相談しやすい雰囲気か、通いやすい立地かなど、患者さまご自身に合った歯科医院かを見極めることも大切です。
検査料
検査費用は2~11万円程度が相場とされています。歯科医院によっては、無料としている場合もあるでしょう。
検査では、レントゲンや口の中の撮影、歯形の採取などが行われます。歯科医院によっては他の検査を実施するケースもあり、検査の項目が増えれば増えるほど費用は高くなるでしょう。
矯正装置の費用
矯正装置の費用相場は30~170万円と幅があります。全体矯正のほうが、部分矯正より費用がかかります。また、表側矯正か裏側矯正か、矯正器具の素材に何を使うのかなどによっても費用は大きく変動します。
調整料
ワイヤー矯正中は月に1回ほどのペースで通院し、矯正器具を調整してもらう必要があります。調整にかかる費用は、一般的に1回の通院あたり3,000~5,000円程度です。
ただし、調整費用は矯正装置の費用など他の費用に含まれていて、追加でかからないケースもあります。治療前に歯科医師にしっかり確認しましょう。
保定装置の費用
矯正治療終了後、矯正した歯が元の位置に戻らないように保定装置をつけなければなりません。保定装置にかかる費用は、1万円程度のところもあれば5万円程度のところもあります。保定装置に費用がかかるのは、原則1回限りです。
保定観察費
保定期間中、通院した際にかかる費用は5,000円程度が一般的です。歯科医院によっては、保定観察費が矯正費用のなかに含まれているケースもあるので確認しておいてください。
通院は、最初は1か月に1回程度ですが、安定してくれば2~3か月に1回程度になり、徐々に間隔があいてきます。保定期間は矯正期間と同程度かかることが多いので、2年ほどは通う必要があるでしょう。
ワイヤー矯正の種類別の費用相場
ワイヤー矯正にはさまざまな種類があり、種類によっても費用が異なります。ここでは、ワイヤー矯正の主な3つの種類と、それぞれの費用相場について解説します。
表側矯正
表側矯正とは歯の表側にワイヤーをつける矯正方法で、一般的にワイヤー矯正と言われるとこの方法をイメージする方が多いかもしれません。適応症例が多いことから、多くの歯科医院で行われています。
表側矯正の費用は、全体矯正で60万~130万円、部分矯正で30~60万円程度が相場です。
裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側にワイヤーをつける矯正方法です。表側矯正は多くの症例に活用できる一方で、ワイヤーが目立つ点がデメリットとされていました。
しかし、裏側矯正はワイヤーを歯の裏に通すため、目立ちにくいでしょう。裏側矯正の費用は全体矯正で100万~170万円程度、部分矯正で40万~70万円程度が相場です。
歯の裏側にワイヤーを通すことは難しく、高い技術が必要な矯正方法であるため、裏側矯正は表側矯正よりも費用が高い傾向にあります。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正とは、表側矯正と裏側矯正を組み合わせた矯正治療のことです。一般的に、上の歯を裏側矯正、下の歯を表側矯正で行います。上の歯の表側に矯正装置がないので目立ちにくいでしょう。
費用は、80〜150万円程度が相場です。
ワイヤー矯正の装置による費用の違い
ワイヤー矯正は、使用する装置によっても費用が異なります。基本的にワイヤーを通すために歯に付着するブラケットと、ワイヤーの2つから成り立ちます。
特にブラケットの種類が多く、それぞれで費用が大きく変動するでしょう。以下で、ブラケットの種類ごとの特徴と費用について解説します。
ハイブリッドブラケット
プラスチック樹脂とセラミックを混ぜて固めたものです。歯に馴染みやすい白い素材で作られているため、目立ちにくいことが特徴です。
費用は、一般的に35万~80万円程度とされています。
プラスチックブラケット
プラスチックブラケットは、ポリウレタンやポリカーボネートが使われた透明のブラケットです。そのため、目立たずに矯正治療が行えます。
費用相場は60万~90万円程度です。
メタルブラケットより感触がソフトなため、痛みや違和感が少ないというメリットがあります。
ジルコニアブラケット
人工ダイヤモンドと呼ばれるほどの強度を持つジルコニア使用しているため、強度が非常に高いことが特徴です。また、他のブラケットよりも汚れが付きにくいという特徴もあり、費用は65万~100万円程度が相場とされています。
セラミックブラケット
セラミックのみで作られたブラケットです。セラミックは自然で美しい白色をしているため、歯の色に馴染みやすく目立ちにくい点が特徴です。メタルブラケットと同等の強度と耐久性もある優れた素材と言えるでしょう。
費用相場は、65万~100万円程度です。
ワイヤー矯正は保険適用となる?
ワイヤー矯正は、基本的に審美歯科といって見た目を綺麗にする目的で行われるため、保険適用外です。
しかし、中には保険が適用されるケースもあります。保険適用になるのは、以下のケースです。
生まれつきの病気が起因するもの
生まれつきの病気によって歯並びが悪い場合には、ワイヤー矯正に保険が適用されます。公益社団法人日本矯正歯科学会では、別に厚生労働大臣が定める疾患として定められたものに起因する歯列不正の治療には、保険適用されるとしています。
参照元:公益社団法人 日本矯正歯科学会「矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは」
永久歯の前歯が3本以上喪失している
前歯及び小臼歯の永久歯のうち、3本以上の萌出不全に起因した咬合異常の場合にも、ワイヤー矯正が保険適用になります。永久歯萌出不全とは、乳歯が永久歯に生え変わらない症状のことです。
顎変形症の手術前後
顎変形症の手術前後に歯並びをワイヤー矯正で整える場合も、保険が適用されます。顎変形症とは、顎や骨格が原因で噛み合わせに異常が起こる病気です。
顎変形症の場合、すべての歯列矯正が保険適用になるわけではありません。条件を満たさなければならないため、詳しくは歯科医院に確認してみてください。
ワイヤー矯正は医療費控除の対象となる?
医療費控除の対象となるのは、健康や生活に支障をきたすような症状の改善を目的に行う治療です。審美目的の治療は、医療費控除の対象にはなりません。
そのため、ワイヤー矯正を審美目的で行った場合には、医療費控除の対象にはなりません。例えば、噛み合わせなど機能的な問題があってワイヤー矯正をしている場合には、医療費控除の対象になるでしょう。
ワイヤー矯正の費用を抑える方法
ワイヤー矯正には、高額な費用がかかります。費用を少しでも抑えたいと考える方もいるでしょう。
医療費控除以外に、ワイヤー矯正の費用を抑える方法は次の通りです。
支払い方法を工夫する
矯正治療には、主に2種類の支払方法があります。1つはトータルフィー制といい、治療開始時にすべての費用を支払う法です。一度支払いが終われば、追加徴収などが発生しません。
歯科矯正では、矯正装置以外にもさまざまな費用が発生します。予定通りに歯が動かず、治療が延長になって調整費などが増え、想定していたよりも費用がかかるケースもあるでしょう。追加費用の発生を、トータルフィー制の場合は避けられます。
もう1つは都度払い制で、診察ごとに費用を支払う方法です。都度払い制であれば一度に支払う金額が少ないため、収入に合わせて無理なく続けられるでしょう。
費用を抑えられる歯科医院を選ぶ
ワイヤー矯正は自費診療のため、歯科医院によって費用が異なります。また、カウンセリング料や検査費用が無料の歯科医院もあるため、費用が抑えられる歯科医院を選ぶというのも1つの方法です。
ただし、治療費用が安価な歯科医院を選んだ場合でも、最初に出された金額に追加でさまざまな費用がかかることもあります。必ず全てにかかる費用について確認し、ご自身が納得できるところで治療を受けましょう。
部分矯正をする
全体矯正よりも部分矯正のほうが矯正の範囲が狭いため、費用を抑えられます。費用面で悩んでいる方は、部分矯正も検討すると良いでしょう。部分矯正ならば、全体矯正の約半分の価格で治療できます。
ただし、部分矯正ができない症例や、全体矯正をしないと希望通りの歯並びにならない症例もあります。ご自身の症例は部分矯正で治療可能か、まずは歯科医院に確認しましょう。
まとめ
ワイヤー矯正は保険適用外の治療のため、歯科医院によって費用は異なります。一般的に30~170万円ほどかかるとされています。ブラケットや矯正の種類によっては、さらに高額になるケースもあるでしょう。
ワイヤー矯正は、審美目的ではなく機能目的で行っていれば医療費控除の対象になります。申請すれば費用の負担を減らせるでしょう。ご自身の予算に合わせて支払い方法や歯科医院を選ぶことも、無理なく矯正治療を継続するためには重要です。
矯正治療についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。
当院では入れ歯や矯正治療、小児矯正など、さまざまな診療を行っています。当院のホームページはこちら、予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご覧ください。