Tag Archives: 部分矯正

インビザラインで出っ歯は治せる?治療法や期間、費用を詳しく解説!

2023年7月6日
インビザラインを両手に持って笑う女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインは、マウスピース矯正に分類される歯列矯正方法の一つです。取り外し可能なマウスピースを装着して、数週間ごとにマウスピースを交換し歯を移動させます。「インビザラインで出っ歯は治せる?」「インビザラインは高い?」などの疑問をもつ方もいるでしょう。

今回は、インビザラインにおける出っ歯の治療法や治療にかかる期間、費用などを解説します。

出っ歯の原因

出っ歯の人のくち

出っ歯は、見た目にコンプレックスを与えるだけでなく、口が閉じられないことで口呼吸になるなどのリスクもあります。

口があいた状態が長く続くと、口の中が乾燥し、免疫力が低下します。唾液の分泌量が減ると細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病、インフルエンザなどの感染症になる可能性も高まるでしょう。

出っ歯は遺伝によって生じることが多いです。幼少期の口まわりの悪い癖により引き起こされる場合もあるでしょう。

出っ歯になる主な原因は、以下のとおりです。

・骨格

・舌の癖や指しゃぶり

・前歯の大きさ

それぞれ詳しく解説します。

骨格

上の顎と下の顎のバランスが悪いことで出っ歯になっている場合は、遺伝的な影響を受けていることが多いです。上の顎が成長しすぎている場合や下の顎の成長が十分でない場合、出っ歯になります。

舌の癖や指しゃぶり

出っ歯は幼少期の口まわりの悪い癖によって、後天的に引き起こされることがあります。出っ歯の原因となる幼少期の口まわりの主な癖は、以下のとおりです。

・指しゃぶりをする

・前歯を舌で押す

・爪を噛む

・下の唇をかむ

・口呼吸をする

指しゃぶりや前歯を舌で押す癖は、前歯を前方に押し出します。前方に押し出す力が長期的に加わることで、前歯が傾き、出っ歯になるのです。また、口呼吸をしていると常に口があいている状態になるため、口まわりの筋肉が衰え、出っ歯の原因になります。

上記の癖が4歳以上になっても続いている場合は、出っ歯になるリスクを高めるでしょう。

前歯の大きさ

顎の大きさに対して前歯が大きいことも、出っ歯の原因になります。

出っ歯に限らず、歯がきれいに並ぶスペースが足りないことで歯並びが乱れることが多いです。前歯が大きいことできれいに並ぶスペースが足りない場合、傾いて生えて出っ歯になることがあるでしょう。

インビザラインで治せる出っ歯・治せない出っ歯

男性患者にインビザラインを見せる女性歯科医師

インビザラインで出っ歯を治すことは可能です。

しかし、インビザラインだけでは治療をするのが難しい出っ歯の症例も存在するため注意してください。インビザラインで治せる出っ歯は、歯が傾いていることが原因の出っ歯や軽度な症例です。インビザラインで治せない出っ歯は、重度な骨格のずれが原因の出っ歯です。

以下、詳しく解説します。

インビザラインで治せる出っ歯の症例

インビザラインで治せるといわれている症例は、歯の傾きが原因の出っ歯です。例えば、上の前歯が前に傾いて生えている、下の歯が内側に傾いて生えているなどの症例があげられます。

歯が傾く原因の一つに、幼少期の指しゃぶりや舌で歯を押す癖があります。口まわりの悪い癖で傾いた出っ歯を治す方法の一つとして、インビザラインは効果的といえるでしょう。

インビザラインで治せない出っ歯の症例

インビザラインで治せないのは、骨格のずれが原因の出っ歯です。上の顎が極度に前に出ている場合や下の顎が極度に内側にある場合などがあげられます。

インビザラインは、生まれつきの骨格を変化させることはできません。顎の骨格が原因で出っ歯に見える症例は、インビザラインでは治療できないのです。顎が大きく成長したことが原因の出っ歯は、歯を移動させただけでは口元にあまり変化が見られない場合も多く、外科手術を行って顎の位置を治すケースもあるでしょう。

インビザラインで出っ歯を治す方法

緑の背景の前でスマホを持って考える女性

インビザラインでは、40〜50枚のマウスピースを使って歯列を変化させます。1枚のマウスピースで0.25mm程度歯を動かすことができ、数週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、歯を理想の位置まで移動させます。

装着した際は多少の光沢感はありますが、マウスピースの厚みは0.5mm程度なので、ワイヤー矯正ほど目立たず、周囲に矯正していることが気づかれにくいことが特徴です。

作製されるマウスピースは1枚1枚わずかに形に違いがあります。現状の歯並びと少しずれたマウスピースを装着することで、歯に圧力がかかり、歯の位置を移動させるのです。

インビザラインで出っ歯を治す主な方法は、以下の2つです。どのような方法で出っ歯を治療するのかは、患者様の歯並びの状態や抜歯が可能な歯があるかなどを考慮して、歯科医師が判断します。

・奥歯から順番に後方へ移動させる

・永久歯を抜歯して前歯を引っ込める

それぞれ詳しく解説します。

奥歯から順番に後方へ移動させる

一番奥の歯から少しずつ歯を後方へ移動させ、前方にすき間を作って出っ歯を治す方法です。奥歯に十分なすき間があれば行えます。

十分なすき間がない場合は、歯と歯の間を少しずつ削る、抜歯をするなどでスペースを作らなければいけません。重度な出っ歯の場合は抜歯を必要とするケースが多いです。

永久歯を抜歯して前歯を引っ込める

前から4番目の永久歯を抜歯して、出っ歯を治す方法があります。

4番目の歯は、食べ物の咀嚼にあまり関与していないため、永久歯を抜歯する際の第一候補にあげられることが多いです。前歯と奥歯の中間にあるため、出っ歯を治すために歯を移動させる距離が少ないメリットがあります。

インビザラインで出っ歯を治すためにかかる期間

たくさんのピンが刺された白いカレンダー

1日でも早く、きれいな歯並びになりたいと感じる人は多いでしょう。インビザライン矯正で出っ歯を治すためにかかる期間と治療を長引かせないために気を付けたいポイントを解説します。

出っ歯の治療期間

治療にかかる期間は、もともとの歯並びによって異なります。奥歯を含む歯全体に矯正装置をつける全体矯正にするのか、前から見える目立つ部分だけを治療する部分矯正にするのかによっても、治療期間は大きく変わるでしょう。

歯を並べるための十分なスペースがない場合は、抜歯をするケースもあります。抜歯であいたスペースを埋めるために歯の移動距離が長くなるので、治療期間も長くなることが多いです。

インビザラインの一般的な治療期間は、以下のとおりです。

<治療期間の目安>

治療の種類治療期間の目安
全体矯正1〜3年程度
部分矯正6か月〜1年程度

平均的な治療期間は1〜3年程度といわれています。もともとの歯並びの状態や歯の動き方には個人差があるので、あくまでも目安として参考にしてください。

治療を長引かせないためにできること

歯が動くスピードを速くすることはできませんが、治療期間を長引かせないために患者様自身でできることはあります。

・装着時間を守る

・マウスピースの紛失や破損に気をつける

・口内を清潔に保つ

インビザラインでは、1日20〜22時間マウスピースを装着することが推奨されています。外している時間が長ければ長いほど歯が計画どおりに動かず、治療期間が延びるでしょう。食事と歯磨きのとき以外は、できる限り装着してください。

マウスピースを紛失・破損した場合は、作り直す必要があります。マウスピースが完成するまでの間に歯がもとの位置に戻る場合があり、治療計画が崩れることにつながるでしょう。マウスピースを外した際は専用のケースに保管し、丁寧に扱いましょう。

インビザラインの治療中に虫歯ができると、虫歯治療を優先するためにインビザライン治療を中断する場合が多いです。虫歯治療を行う分、インビザラインの治療期間が延びることが考えられます。セルフケアを怠らず、口内を常に清潔に保ちましょう。

インビザラインで出っ歯を治すための費用

机に置かれた茶色い手帳と白い電卓

インビザラインは自由診療となるため、歯科医院ごとに費用が異なります。全体矯正か部分矯正かによっても費用に差が出るでしょう。

一般的なインビザラインの費用の相場は、以下のとおりです。

<インビザラインの費用相場>

治療の種類費用の目安
全体矯正800,000〜1,300,000円程度
部分矯正400,000〜500,000円程度

全体矯正よりも部分矯正のほうが安いことがわかります。

なるべく費用を抑えたいと考えている方は、部分矯正を選択するとよいかもしれません。部分矯正で治療が可能かは、歯科医師に判断してもらう必要があります。気になる方は、一度歯科医院を受診するとよいでしょう。

まとめ

インビザラインを歯に装着する女性の口元

インビザラインには、治せる出っ歯と治せない出っ歯があります。インビザラインは歯の傾きを治すことを得意としているので、比較的軽度な症例に向いています。インビザラインで改善できる歯並びかどうかは、歯科医師に判断してもらう必要があるでしょう。インビザラインで出っ歯を治したい方は、歯科医師に相談しましょう。

出っ歯についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザライン治療で変化を感じるのは何枚目?スムーズに治療をすすめるためのポイントとは

2023年3月25日
口にマウスピースをはめている

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインをはじめとした矯正治療は、個人差はありますが一般的に2~3年ほど治療期間がかかります。はやく理想的な歯並びに近づきたい方にとっては、いつ頃から歯並びに変化を感じるのかは気になるポイントでしょう。

今回は、インビザライン治療で変化を感じるのはいつ頃なのか、スムーズに治療を進めるポイントなどを解説します。

インビザライン治療で歯が動く仕組み

入れ歯にマウスピースをはめている

インビザラインは、透明の薄いマウスピースを装着して、歯を理想的な位置に動かす矯正治療法です。以下のような仕組みで歯を動かしています。

・歯根膜(しこんまく)の性質を利用している

・歯とマウスピースのズレによって矯正力をかける

・アタッチメントや顎間(がっかん)ゴムで細かい動きを調整する

以下、それぞれ解説します。

歯根膜の性質を利用している

インビザラインなどのマウスピース矯正とワイヤー矯正は、歯根膜の伸縮する性質を利用して歯を動かしています。歯槽骨(しそうこつ)と歯根の間には、歯にかかる衝撃をやわらげる役割を持つ、歯根膜(しこんまく)と呼ばれる薄い膜があります。

矯正するために歯に力をかけると、押した側の歯根膜は伸び、反対側の歯根膜は押し付けられて縮みます。歯根膜には一定の厚みを維持する性質があり、歯根膜が伸びた側は骨を作って厚みを戻し、押し付けられた側は骨を溶かしてスペースを作ります。

この動きを繰り返すのが、矯正治療で歯を動かす主な仕組みです。

歯とマウスピースのズレによって矯正力をかける

インビザラインのマウスピースは、現在の歯並びよりも少しだけ理想の歯並びに近く作られており、装着するとズレを感じます。このズレを感じる方向に力がかかることを利用して歯を移動させるのが、インビザラインの仕組みです。

アタッチメントや顎間ゴムで細かい動きを調整する

治療をより効果的に進めるために、アタッチメントや顎間ゴムを補助的に使用します。

アタッチメントとは、歯と同じ色で作られたレジン製の突起物で、歯面に付着させます。アタッチメントがあることで歯とマウスピースがしっかりとフィットし、歯を動かす力が伝わりやすくなるのです。

さらには、マウスピースだけでは難しい、細かい角度や方向を調整することが可能です。顎間ゴムは、上下の歯につけたフックにゴムを掛け、弾力を利用して歯を上下や前後に動かします。顎間ゴムの使用で、より複雑な症例にも対応できるでしょう。

インビザライン治療で使用するマウスピースの枚数と交換頻度

マウスピースをもって笑顔の女性

使用するマウスピースの枚数や交換頻度は、歯並びや歯科医師の判断などによって多少異なります。

使用するマウスピースは40~50枚ほど

インビザラインで一般的な全体矯正を行うと、治療完了までに平均で40〜50枚程度のマウスピースを使用するといわれています。

ただし、部分矯正や歯が動きやすい若い年齢であれば、使用する枚数は減少する傾向です。

反対に、平均枚数では理想的な歯並びにはならず、マウスピースを追加する場合も多くあります。選択するコースによって追加料金が異なるため、あらかじめ歯科医院に確認しましょう。

交換頻度は1~2週間

インビザラインは1日20~22時間以上装着し、1~2週間ほどで新しいものに交換するのが一般的です。

ただし、年齢が若く歯が動くのがはやい場合や歯を動かす量が少ない場合は、交換日数が短くなり、それに伴い、交換頻度もふえることがあります。交換する頻度・日数は、歯並びや治療の進み具合などから歯科医師が判断します。

インビザライン治療で変化を感じるのは何枚目から?

不思議そうにしている女性

インビザライン治療で変化を感じるのは、4枚目のマウスピースを使用しているころです。マウスピース1枚あたり0.25㎜程度歯が移動するといわれており、4枚使用したころには、1㎜ほど歯並びに変化があらわれます。1㎜の変化があれば、見た目が整ったと感じる方がいてもおかしくはありません。

より大きな変化があらわれてくるのは、マウスピースを20枚ほど使用したあたりです。治療開始から半年ほど経過し、矯正効果を実感しやすくなります。

インビザライン治療で変化を感じられない原因とは?

不思議そうにしている男性

インビザラインは、マウスピースを使用するため目立ちにくく、食事や歯磨きのときに取り外せるのが魅力です。

しかし、正しい使い方をしないと十分な効果が得られず、変化を感じられません。インビザライン治療で変化を感じられない原因は以下の3つです。

・装着時間が十分ではない

・交換時期が正しくない

・治療計画が適切ではない

それぞれ解説します。

装着時間が十分ではない

マウスピースの装着時間が不足していると、十分な矯正効果が得られず、歯並びにも変化があらわれにくいです。

インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着するよう推奨しています。装着時間が短く、1日に何度も外していると、変化を感じられないだけではなく、歯並びが元に戻ろうとする「後戻り」が起きる恐れがあります。

交換時期が正しくない

マウスピースの交換時期が正しくないと十分な変化があらわれません。およそ1~2週間でマウスピースを新しいものへ交換しなければ、治療が計画通りに進まないので注意しましょう。

治療計画が適切ではない

インビザラインでは、歯がどのように動いて理想的な歯並びになるのか可視化できるソフトを使ってシミュレーションを行います。事前に治療過程を確認でき、安心して治療を進められるのが魅力です。

ただし、治療の過程で「計画通りに歯が動いていない」など想定外のことがあった場合は、歯科医師の判断で治療計画を変更しなければなりません。治療計画に無理があったなどの理由で、歯並びに変化が起こらないことも考えられます。

インビザライン治療をスムーズにすすめるポイント

患者が医師と相談している

以下のことを意識して、治療をスムーズに進めましょう。十分な治療効果が得られれば、治療期間を短縮することも可能です。

・歯科医師の指示に従って正しく装着する

・アタッチメントや顎間ゴムを使用する

・チューイーを使用する

・虫歯や歯周病を予防する

以下、それぞれ解説します。

歯科医師の指示に従って正しく装着する

インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着し、1~2週間ほどで新しいものに交換することが推奨されています。これに加えて、歯科医師がそれぞれの歯並びなどを考慮して、装着時間や交換時期を指示します。

治療を計画通り進めるため、歯科医師の指示に従って正しく装着しましょう。

アタッチメントや顎間ゴムを使用する

難しい症例であっても、アタッチメントや顎間ゴムを補助的に使用することで治療がスムーズに進むことがあります。これらの使用に関しては、歯科医師が歯並びなどに合わせて選択します。

アタッチメントが破損したまま使い続けている場合や、顎間ゴムの掛け方を間違えている場合は、効果が不十分となるため注意してください。

チューイーを使用する

チューイーとは、弾力のあるシリコンでできたロール状のチューブです。チューイーを噛むことで歯との密着感が高まり、矯正する力が確実に伝わって治療がスムーズに進みます。

虫歯や歯周病を予防する

虫歯や歯周病を予防することは、治療がスムーズに進むことにもつながります。インビザラインは、食後や就寝前にマウスピースを外して歯を磨けることから、ワイヤー矯正と比較すると虫歯や歯周病を予防しやすいといわれています。

しかし、口腔内が不衛生なまま長時間マウスピースを装着していると、虫歯や歯周病のリスクは高まります。インビザラインの治療中に、虫歯や歯周病が原因で大きく歯を削り、詰め物や被せ物の治療をすることになると、マウスピースが合わなくなってしまいます。そうなると、マウスピースの作り直しが必要となり、治療期間が長引くことがあるでしょう。

まとめ

ポイントを笑顔で指さす女性

歯並びに変化があらわれたと感じる時期には個人差があります。理想の歯並びにはやく近づけるよう、歯科医師の指示に従い、正しくインビザラインを使用しましょう。

インビザライン治療についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

【マウスピース矯正】インビザラインとアソアライナーの違いとは?

2023年1月25日
片手にマウスピースを持った白衣を着た女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

矯正治療の中でもマウスピース矯正は装置が目立ちにくく、人気があります。「矯正をするならマウスピース矯正がいい」という方もいらっしゃるでしょう。マウスピース矯正といってもさまざまな種類があります。

今回はマウスピース矯正の中でも特に人気が高いインビザラインとアソアライナーの特徴についてご説明します。2つの治療法の違いをわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは?

水色の台の上にマウスピースが置かれている

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース矯正です。世界中で採用されている治療法であり、マウスピース矯正の中でもっとも主流な治療法といえるでしょう。

インビザラインの治療法

インビザライン矯正は、マウスピースを1日20〜22時間以上装着し、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して歯並びを整えていく治療法です。最初に印象採得した歯型をもとに、治療で使用するすべてのマウスピースを製作するため、型取りが一度で済みます。

インビザラインのメリット

インビザラインのメリットは、以下の3つです。

・型取りが一度で済む

・多くの症例に対応できる

・装置の違和感が少ない

型取りが一度で済む

インビザラインがほかのマウスピース矯正と大きく違う点は、型取りが一度で済むということです。最初の型取りの情報から治療計画を立てて、ゴールまでのマウスピースをまとめて製作します。

多くの症例に対応できる

インビザラインは多くの症例に対応できるようになり、矯正治療の中でも主流な治療法です。当初は対応できる症例が限られていましたが、現在では抜歯が必要な矯正治療にも対応できるようになりました。

しかし、実績がある歯科医院でないと難症例の対応は難しいため、歯科医院選びが重要です。

装置の違和感が少ない

インビザラインのマウスピースは歯茎は覆わず、歯だけを覆います。そのため、装置を使用しても違和感をおぼえる方は少ないです。マウスピース矯正は長時間装置を装着しなければいけない治療なので、装置の違和感が少ないのは大きなメリットといえるでしょう。

インビザラインのデメリット

インビザラインのデメリットは、歯の形状を変えられないため、虫歯に注意しなければならないことです。

インビザラインは最初の型取りで、すべての装置を製作します。そのため、途中で歯の形状が変わる虫歯治療などは行えません。歯の形状が変わらない虫歯治療であれば、矯正期間中にも行えますが、基本的にはインビザラインを行う前に虫歯治療を終わらせておく必要があります。万が一、歯の形状が変わる虫歯治療が必要になった場合、マウスピースを再度製作しなければいけません。そうなると、装置が完成するまでに時間がかかるので、治療期間も延びてしまいます。

アソアライナーとは?

歯の治療器具が水色のマスクの上に置かれている

アソアライナーもマウスピース矯正の一種です。インビザラインと同様に透明のマウスピースを使用し、歯並びを整えていきます。矯正治療後に後戻りしてしまった場合に、アソアライナーが使用されることもあります。

アソアライナーの治療法

アソアライナーは1日17時間以上装置を装着し、2週間ごとに装置を新しいものに交換して、歯並びを整えていく治療法です。アソアライナーのマウスピースは、その都度型取りを行い、製作します。

アソアライナーのメリット

アソアライナーのメリットは、以下の4つです。

・治療の正確性が高い

・矯正中の虫歯治療にも対応できる

・装置の仕上がりが早い

・比較的費用が安い

治療の正確性が高い

アソアライナーは、装置を製作するたびに型取りが必要ですが、そのときの歯並びに適したマウスピースを製作できるというメリットがあります。歯がどれくらい動いているのかを確認しながら治療を進められるため、治療の正確性が高いです。

インビザラインは、一度にすべてのマウスピースを製作するため、思わぬトラブルなどで歯の形状が変わってしまった場合、マウスピースが合わなくなってしまう可能性があります。アソアライナーは、その都度型取りをしてマウスピースを製作するため、歯の形状が変わってしまっても臨機応変に対応できます。

矯正中の虫歯治療にも対応できる

アソアライナーは、製作するたびに型取りを行うため、矯正中の虫歯治療にも対応できます。矯正期間中に虫歯治療が必要になり、歯の形状が変わってしまったとしても、治療後に再度型取りをして新しいマウスピースを製作することが可能です。

装置の仕上がりが早い

インビザラインのマウスピースはアメリカで製作されます。さらに、すべての装置をまとめて製作するため、仕上がりまで時間がかかってしまいます。その点、アソアライナーは日本国内で製作されるため、仕上がりスピードが早く、インビザラインよりも早く矯正治療をスタートできます。

比較的費用が安い

アソアライナーは、インビザラインに比べて比較的安価な傾向にあります。相場は200,000〜300,000円ほどです。

アソアライナーのデメリット

アソアライナーのデメリットは、以下の3つです。

・都度型取りが必要である

・適応症例の範囲が狭い

・違和感をおぼえやすい

都度型取りが必要である

アソアライナーは、装置を製作するために都度型取りをします。都度型取りをすることで、虫歯治療も臨機応変に対応できるメリットはありますが、型取りの多さに苦痛を感じてしまう方もいるでしょう。

適応症例の範囲が狭い

アソアライナーの適応症例は、インビザラインのように多くありません。前歯の歯並びを整えるなど、簡単な部分矯正にしか対応ができません。

違和感をおぼえやすい

インビザラインもアソアライナーも透明なマウスピースを使用するため、見た目の差はそれほどありません。

しかし、歯のみを覆うインビザラインのマウスピースに対して、アソアライナーのマウスピースは歯茎部分まで覆うため、形は大きめです。そのため、インビザラインと比較すると違和感をおぼえやすいでしょう。

インビザラインとアソアライナーを使用するうえでの注意点

キャミソールを着た女性が左手を頬に当て、右手の人差し指を立てている

インビザラインもアソアライナーも透明なマウスピースを使用した矯正治療なので、共通した注意点があります。インビザラインとアソアライナーを使用するうえでの注意点は、以下の3つです。

・装置の装着時間を守る

・装置を装着したまま飲食しない

・マウスピースの衛生管理が必要である

それぞれ詳しく解説します。

装置の装着時間を守る

インビザラインもアソアライナーも取り外しが可能なマウスピースを使用して治療を行います。決められた時間装着しなければ歯を動かすことができないため、治療が進まず、治療が失敗してしまうケースもあります。

取り外しが可能な装置を用いて矯正治療を行う場合、患者さん自身の意識が一番重要です。

装置を装着したまま飲食しない

装置を装着したまま飲食はできません。水程度なら飲むことは可能ですが、装置を装着したまま飲食をすると破損したり、不衛生な状態になってしまいます。

飲食をする際は必ず装置を外し、食後の歯磨きをしてから装着するようにしましょう。

マウスピースの衛生管理・保管が必要

歯磨きなどでマウスピースを取り外すたびに洗浄しましょう。しっかり洗浄できていないと、装置に菌が繁殖してしまうため、お口の中の環境も悪くなってしまいます。マウスピース専用の洗浄剤なども販売されていますので、装置を清潔に保つためにもぜひ活用してください。

衛生管理だけでなく、保管にも気を付けましょう。装置を外したときは、紛失防止のため、必ずマウスピースケースに保管することが大切です。

インビザラインとアソアライナーの違い

両手で比較するポーズをしている白いブラウスを着た女性

インビザラインとアソアライナーはどちらもマウスピース矯正であるため、共通点も多いですが、違う点もいくつかあります。インビザラインとアソアライナーの違いを表にまとめてみました。

〈インビザラインとアソアライナーの違い〉

インビザラインアソアライナー
装置の装着時間1日20〜22時間以上1日17時間以上
通院頻度2〜3か月に1回1か月に1回
費用幅広い症例にも対応できるため、費用が高くなる
全顎矯正の場合、700,000〜1,000,000円ほどかかる
相場は200,000〜300,000円だが、部分的な矯正に限られるため、費用は比較的安価である
違和感歯のみを覆うマウスピースのため、違和感は少ない歯と歯茎を覆うマウスピースなので、インビザラインの装置と比較すると違和感をおぼえやすい
適応症例幅広い症例に対応できる前歯の歯並びを整えるなど、部分的な矯正に限られる
型取り最初に一度だけその都度型取りが必要

インビザラインとアソアライナーどちらがいいの?

木で作られたテコが置かれている

インビザラインとアソアライナーのどちらで治療するか悩まれる方が多いですが、選択できる治療法はご自身の歯並びの状態によって異なります。全顎矯正の場合は、アソアライナーで治療できないため、インビザラインで治療することになるでしょう。

どちらの治療法でも対応できる症例の場合は、型取りをその都度行うか、一度で済ませたいかを基準に考えてみてください。一度で済ませたほうが楽ではありますが、装置が完成すると歯の形状を変えることはできません。治療中に虫歯になってしまうと、インビザラインでは歯の形状を変えられないため、できる虫歯治療は限られてしまいます。型取りが苦手な方はインビザラインのほうがいいでしょう。

また、インビザラインとアソアライナーは装置の装着時間が異なります。アソアライナーはインビザラインに比べて装着時間が短いですが、基本的にはどちらの治療でも食事と歯磨きのとき以外は装置を装着したほうがいいです。そのため、装置の装着時間で治療法を選択する必要はありません。

まとめ

マウスピースケースと歯鏡、歯形に装着されたマウスピースが置かれている

インビザラインもアソアライナーもマウスピース矯正ですが、治療法が異なります。インビザラインのマウスピースはアメリカで製作されるため、治療をスタートするまでに2か月ほどかかります。それに対して、アソアライナーのマウスピースは日本国内で製作されるため、2週間程度で完成し、インビザラインよりも早く治療を始められます。

また、インビザラインとアソアライナーは治療できる症例も大きく異なります。インビザラインは幅広い症例に対応できるのに対して、アソアライナーで治療できる症例は限られています。それぞれの特徴をよく理解して、ご自身に合ったマウスピース矯正を選択してください。

インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

インビザラインの部分矯正とは?メリットや治療できる歯並びについてわかりやすく解説!

2022年11月30日
インビザラインを着脱しようとしている女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

全体的には悪い歯並びではないけれど、前歯の部分だけ治したいといった場合は、部分矯正を行います。その際にインビザラインを使った治療法があることをご存知でしょうか?全顎的な矯正治療に比べると、使用するマウスピースの量は半分ほどになるので、費用を抑えてさらに短期間で行うことができる患者さんにとって負担の少ない治療法といえます。

インビザラインの部分矯正の種類

歯の模型

インビザラインを使った部分矯正は2種類あります。どのプランが適しているのかは歯並びの状態によって変わってきますので、歯科医師と相談のうえ検討しましょう。それぞれの特徴を全顎的な治療と比較してご紹介します。

<インビザラインの全顎矯正と部分矯正の比較>

製品名治療範囲マウスピースの数治療期間
インビザライン全顎約30〜80枚約2〜3年
インビザライン・ライト部分最大14枚約半年〜1年
インビザライン・GO部分最大20枚約半年〜1年

インビザライン・ライト

インビザライン・ライトは、軽度の歯列不正や矯正治療終了後の後戻りに適した部分矯正です。前歯のみならず、奥歯も含めた歯の移動が可能です。使用するマウスピースは最大でも14枚なので、費用を抑えた治療が可能です。

ただし、症例が限られていることや途中での治療計画の変更が難しいことがデメリットです。

インビザライン・GO

インビザライン・GOは、前歯のみの歯の移動が可能な部分矯正です。奥歯の歯の移動は対象ではないため、奥歯はきちんと噛んでいても前歯の歯並びだけ治したい、という方に向いている治療法です。

インビザラインの部分矯正のメリット

メリット

インビザラインの部分矯正のメリットについて、解説します。

費用が抑えられる

インビザラインで全額的な治療を行う場合だと、使用するマウスピースの量はおよそ30〜80枚ですが、部分矯正の場合だと最大でも14〜20枚と少ない量のマウスピースを使用します。そのため、かかる費用も全額的な治療よりも抑えることができます。

治療期間が短い

インビザラインは、1枚のマウスピースにつきおよそ10日〜2週間ほど使用します。その後、きちんと歯が移動していれば次のステップのマウスピースに交換していきます。 月に2枚ずつ使用するとしても、使用するマウスピースは最大で20枚のため、1年以内には治療が終了することになります。

痛みが少ない

部分矯正の場合は使用するマウスピースの枚数が少ないため、歯を移動させる量も少なくなり、痛みも少なくなります。全顎的な歯の移動を行う場合でも、インビザラインは痛みが少ないのが特徴ではありますが、部分矯正ではさらに痛みが少なく、快適に治療が行うことができます。

インビザラインの部分矯正で治療できる歯並び

OKのジェスチャーをする女性

インビザラインを使用して治療できる歯並びは「軽度の歯列不正」が共通事項です。具体的な4つの症例をご紹介します。

軽度の叢生

叢生とは、歯並びがガタガタで、歯と歯が重なって生えてしまっている状態をいいます。顎の大きさに対して歯が収まりきれていないことが原因で、通常はIPRと呼ばれる歯と歯の間を削ってわずかに隙間を作る処置を行い、その隙間を利用して歯を移動させていきます。

軽度のすきっ歯

すきっ歯のような空隙が歯と歯の間にあるような場合は、すきっ歯以外の問題がなければ部分矯正での治療が可能です。すきっ歯と併発することが多い問題としては、歯と歯の間の顎の中に埋まったままの歯があったり、舌で歯を押す癖があるような場合です。このような問題がなく、すきっ歯のみを治す場合は部分矯正の適応です。

軽度の出っ歯

上下の顎のズレが大きいことが原因である出っ歯は部分矯正で治療することは難しいですが、抜歯が必要のない軽度の出っ歯であればIPRを行うことで、歯を後方へわずかに下げることができます。

軽度の歯のねじれ

前歯のみに軽度の歯のねじれがある場合も、IPRを行うことで部分矯正の適応になります。

ただし、奥歯にねじれがあるような症例は適応外です。

インビザラインの部分矯正で治療できない歯並び

医者

次に、インビザラインで部分矯正できない歯並びについて解説します。具体的な症例は、以下の3つです。

重度の叢生

重度の叢生がある場合は、IPRを行なっても歯を移動させるためのスペースが確保できないことがあります。その場合は抜歯が必要となり、歯を移動させる量も多くなるため、部分矯正での治療はできません。

重度の出っ歯

重度の出っ歯の場合は、抜歯が必要になることが多いです。軽度の出っ歯であればIPRを行うことで改善が見られることがありますが、重度の出っ歯で大きく口元を下げるためには、ワイヤーを使った矯正治療やインビザラインの全顎矯正のほうが適しています。

噛み合わせに問題がある場合

上下の歯がきちんと噛んでいないような噛み合わせに問題があるような歯並びは、部分矯正の適応外です。噛み合わせをきちんと治すためには上下顎の歯並びのバランスが大切で、部分的な治療のみでは対応しきれないことがあります。

インビザラインの部分矯正にかかる費用

電卓とノート

インビザラインの部分矯正にかかる費用は医院ごとに異なりますが、相場は約30〜50万円といわれています。そのほかにも、通院時に調整料など別途料金が発生することが一般的です。

<インビザラインの部分矯正にかかる費用の一覧>

項目料金
相談・カウンセリング無料
精密検査・診断30,000円〜50,000円
矯正料金300,000円〜500,000円
調整料5,000円〜10,000円
保定装置30,000円〜50,000円

初回の相談やカウンセリングは無料で行っている医院がほとんどですが、精密検査などは料金がかかります。新しいマウスピースを受け取るタイミングでおよそ1〜2か月ごとに通院が必要となり、調整料はその都度支払うことになります。さらに、インビザラインでの治療が終わった後は、後戻り防止のための保定装置を作成していきます。

上記料金はあくまで一例なので、詳しい料金は相談時に担当医へ確認しましょう。

治療費の支払いが難しい場合

インビザラインの部分矯正は、全顎矯正ほどではないものの、大きな金額の支払いが必要になってきます。今すぐの支払いが難しいという場合に活用したい2つの制度をご紹介します。

デンタルローン

デンタルローンとは、歯科治療費専用のローン商品です。審査は必要となりますが、一般的なカードローンに比べると低い金利設定になっているため、返済計画が立てやすいことがメリットです。

ただし、すべての歯科医院が取り扱っているわけではないため、通院予定の医院でデンタルローンが使えるかどうかは事前に確認が必要です。

医療費控除

医療費控除とは、1年間でかかった医療費が10万円を超える場合に、確定申告の際に所得税の一部が還付される制度です。歯列矯正治療費も医療費控除の対象となりますので、必ず申告するようにしましょう。

インビザラインの部分矯正にかかる期間

歯科医で説明を受けている

インビザラインの部分矯正は、全顎矯正に比べて短い期間で終了するのが特徴です。

冒頭でもお伝えしたように、使用するマウスピースの枚数はインビザライン・ライトで最大14枚、インビザライン・GOで20枚となっています。1枚のマウスピースを10日から2週間使用するので、終了するまでにかかる期間は半年から1年程度となります。なるべく短期間で治療を終わらせたいという方に向いている治療法です。

ただし、最後のマウスピースまで使用した段階でもう少し歯を動かしたいという場合は、2年以内であれば再度型取りや専用の機械でスキャンすることで追加のマウスピースを1度のみ作成することができます。その場合は、当初予定していた期間より長くかかってしまいますので注意が必要です。

まとめ

歯と治療器具

今回は、インビザラインを使用した部分矯正についてご紹介しました。

部分矯正で考えていても、症例によっては全顎矯正を行わないと思うような治療結果を得られないこともありますので、事前のカウンセリングで疑問点の残らないようにしましょう。軽度の歯列不正でも、治療することで口元の印象は大きく変わります。

今回の記事の内容を参考に、部分矯正の治療を検討してみてください。インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。